|
|
はじめまして。蒼板から来ました。
蓮池透さんの著書についてはまだ読んでいないことをまずは申し上げておきます。
そして、それはそれとして、浅野さんの「現状分析」について思うことを述べさせていただきます。
> 私の考える前提。
>
> 金政権(北朝鮮の場合は金正日の独裁なのでこうします。)− 政権の維持の都合で拉致をした。したがって拉致被害者を返すことはできない。したがって政権が変わらない限り、拉致被害者は返せない。
「政権の維持の都合で拉致をした」というのはその通りでしょう。
しかし「したがって拉致被害者を返すことはできない」というのはあまりにも短絡的な見方です。
したがって「したがって政権がかわらない限り、拉致被害者は返せない」というのも裏付けのない結論です。
9.17以前、あなたのおっしゃるような理由で「北朝鮮は拉致を認めるはずがない」「拉致を認めたら政権が持たない」と言われていました。
ところが、北朝鮮は突然拉致を認め、なおかつ北朝鮮の体制は相変わらずの盤石です。
また、たとえ5名とは言え、拉致被害者を帰国させました。
これも以前には誰も予想できなかったことです。
この予測ミスは何故起きたか?それは北朝鮮という国を理解していないからです。
北朝鮮を理解せずに自分たちの物差しで北朝鮮を予測する。
そのためこのような予測ミスをしてきたし、今なお、し続けているのです。
北朝鮮の体制は(今にも崩壊しそうに見えるのですが)完璧な独裁体制であり、盤石です。
拉致問題に関しても以前はでっち上げと言い続けてきました。
それを人民たちは知っていました。
そして、それを一瞬にして「拉致をした」と翻しても、彼らは指導者に対する全面的な支持、依存を揺るがすことはないのです。
北朝鮮の人民たちは、指導者が朝令暮改を繰り返そうと、どんな愚かな政策を繰り広げようと、何の疑いもなく従います。
北朝鮮はそこまで盤石な体制なのであり、人民は「自分の頭で考える」ことをしないのです。
それを理解していれば、9.17以前にも「(日本の対応次第で)北朝鮮は拉致を認める」「拉致被害者を奪還することはできる」という予測は可能でした。
そして、「政権の維持の都合で拉致をした」のであれば、国際情勢の変化の中で「政権の維持の都合で拉致被害者を返還する」ことがどうして無理だと言い切れるのでしょうか?
北朝鮮からは、北朝鮮の根幹をなす思想「主体思想」を作った学者であり政権の中枢にいた書記、ロイヤルファミリー、金正日の私生活をよく知る料理人なども脱北しています。
収容所経験者の脱北だって、ひとりやふたりではありません。
そういった人々が何万人脱北しても、体制に何の揺るぎがないのが北朝鮮です。
今さら、何十人か何百人か知りませんが、日本人拉致被害者とその家族を返したところで、それ自体は体制維持には何の影響もないでしょう。
考えてみてください。
脱北した人が北朝鮮の外で何を言おうと、北朝鮮は「あれは米帝や南朝鮮傀儡に言わされているのだ」と人民たちに宣伝します。
そしてそれを信じてしまう(少なくとも表面的には)のが、あの国の実状なのです。
それなのに、どうして「重要な任務の数百人の拉致被害者全員を返すのは、政権が代わらない限り不可能です」と言い切れるのでしょうか?
北朝鮮にとって最大唯一の関心事は「政権の維持」です。
そのためには、少なくとも拉致被害者を返すことそのものは決定的なマイナス要因ではありません。
もし拉致被害者の返還が北朝鮮にとって何らかのプラスになることがあり、拉致を解決しないことが北朝鮮にとって大きなマイナスになるのであれば、北朝鮮は拉致被害者をあっさり返すでしょう。
そういう条件が整ったからこそ、9.17では拉致を認め、5名の被害者を返した、と考えるべきでしょう。
そういった視座に立ち、今一度日本が対北朝鮮政策、拉致問題政策を検討すればいいと、私は思います。
乱文失礼しました。
|
|