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投稿者:shinok30
投稿日:2009年12月 3日(木)15時35分38秒
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>shinok30 さん 投稿者:diamonds8888x 投稿日:2009年12月 3日(木)06時26分1秒
>
>ヒトの場合は色覚異常の比率はわずかですから、その人達の感覚が通常の文化や
>学問に大きく影響することはなかったのですが。
ゴッホやターナーなど「色覚異常だったのではないか」といわれている画家はいるようですね
>名画家ゴッホも色弱だった 2008年11月07日
http://blog.hokkaido-np.co.jp/ten/archives/2008/11/post_82.html
>画家ゴッホもターナーも色覚異常らしい、そして私も。 [世直し]
http://dr-superg.blog.so-net.ne.jp/2006-06-19
ミクロネシア連邦のピンゲラップ島の住人は,
(2万人から5万人に一人といわれる)全色盲の発現率が10人から20人に1人と高いそうです
全色盲は色がまったく区別できないだけでなく,明るいところでものを凝視することも難しい一方,
暗い場所での微妙な明かりを見分けることができるので,
「月明かりの下でトビウオを捕まえる」のには有利だという話もあります
>1色覚
>S・M・Lのいずれかひとつしか錐体細胞を持たない場合、およびまったく錐体細胞を持たない場合に
>発生する。発症は数万人に1人と少ない。
>
>ミクロネシア連邦のピンゲラップ島は、12人に1人を1色覚者(錐体を持たない)が占める島である。
>これは、1775年頃に島を襲ったレンキエキ台風によって人口が20数人にまで減ってしまい、その生き
>残りに1色覚者がいたため、孤立した環境で近親婚を繰り返した結果、1色覚者の割合が高くなったもの
>である。1色覚者は暗い場所で微妙な明かりを見分けることができるとされている。このため、
>ピンゲラップ島において1色覚者の人々は、月明かりの下でトビウオを捕まえる極めて優れた漁師である
>といわれている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/色覚異常
>ピンゲラップ島における全色盲の連鎖解き明かす
>by Michael D. O'Neill
http://www.appliedbiosystems.jp/website/jp/biobeat/contents.jsp?BIOCONTENTSCD=3155&TYPE=B
>【珍の探求:其の24 ピンゲラップ島】
http://12v.blog89.fc2.com/blog-entry-71.html
>色のない島へ―脳神経科医のミクロネシア探訪記
>オリヴァー サックス (著), Oliver Sacks (原著), 大庭 紀雄 (翻訳), 春日井 晶子 (翻訳)
>出版社: 早川書房 (1999/05)
全色盲の頻度が高いピンゲラップ島は特殊な例かも知れませんが,
ヒトの赤緑色覚異常の頻度は
チンパンジーやカニクイザルなどと比較すると高いようですね
>旧世界霊長類の色覚異常頻度
>
>ヒト 赤緑色覚異常(色盲+色弱):男性の8%
>
>ヒト以外の霊長類では色覚異常は?
>
>分子遺伝学的手法によるスクリーニング
>
>マカク属3153頭
>カニクイザル( Macaca fascicularis)
>744頭中3頭が2色型色覚
>(0.4%)(Onishi et al.,1999)
>
>チンパンジー( Pan troglodytes)
>62頭中1頭が色弱
>
http://homepage.mac.com/dozix5102/tekiou
(パスワード 1323)
>色覚異常のマカクザルの探索
>
>
>ヒトでは,人口の数パ-セントの色覚異常が報告されているが,ヒトと相同の色覚をもつマカク属のサルでは
>これまで色覚異常の個体は見つかっていなかった.そこで,我々は基礎生物学研究所、京都大学などと共同で、
>マカク属のサルにおいて色覚異常個体の検索を行った。国内外の多くのサル集団から3000頭余りのマカク
>ザル個体の血液サンプルを入手し、分子遺伝学的方法により,詳細に解析することによって,赤または,緑視
>物質遺伝子に変異のある色盲個体を検出することを試みた.マカクザルの赤および緑視物質遺伝子の塩基配列は
>すでに明らかになっており、これにもときPCR法、制限酵素法により変異個体のスクリーニングを行った。その
>結果インドネシアのパンガンダラン国立公園のカニクイザル群の中に赤緑のキメラ遺伝子を1個のみ有する色盲
>個体が3頭見い出された。(Onishi et al. Nature 1999)キメラ遺伝子によって発現する視物質の分光感度は
>緑視物質に極めて近いと考えられた。サンプル数に対する色覚異常個体の比率はヒトに比べて極めて低く、
>マカクザルにおいて色覚が淘汰圧として働いている可能性が考えられる。
>
>(Hanazawa et al. PNAS 98: 8124-8127, 2001)
http://www.nips.ac.jp/scinfo/2001hanazawa.htm
Hanazawa, A., Mikami, A., Angelika, P. S., Takenaka, O., Goto, S., Onishi, A., Koike, S., Yamamori, T.,
Kato., K., Kondo, A., Suryobroto, B., Farajallah, A., (2001) Electroretinogram analysis of relative spectral
sensitivity in genetically identified dichromatic macaques. PNAS, 98, 8124-8127.
Onishi A, et al: Dichromatism in macaque monkeys. Nature 402:139-140.
マカク類と比較して,ヒトの色覚異常の頻度が高い理由としては,
もちろん,「文化・文明によって色覚異常が不利にならないように保護されているからだ」
という可能性もあるのですが,
「色カモフラージュに惑わされにくい」など,2色型色覚の方が3色型色覚よりも有利な点もあるようなので,
環境によって何らかの利点があって,
色覚異常の遺伝子が一定の割合で保持されているのかもしれません
> そこで森林で実際に様々な果実,若葉,成熟葉,サルの毛皮の反射スペクトルを測定してみる。そしてその環境の
>スペクトル分布と研究対象の3色型霊長類の3つの視物質吸収スペクトルを基に,視覚対象物の赤 - 緑値と青 - 黄値
>を算出し,全反射白板と比した相対輝度も算出してみる。その際,各視細胞の出力比はその捕捉する光子量比とみなす。
>すると面白いことがわかる。横軸を赤 - 緑値,縦軸を青 - 黄値とした色空間に,森林で最も多い成熟葉の色度値を
>プロットすると,青 - 黄値は植物の種によって多様な値をとるが,赤 - 緑値は狭い範囲に集中する。つまりこの
>色空間座標において成熟葉は縦に細く分布する。それに対して赤みを帯びた果実や若葉(赤みを帯びている若葉と
>いない若 葉の両方)や毛皮は青 - 黄値においては成熟葉と分布が大きく重なるが,赤 - 緑値においては成熟葉
>が限定された分布をしているため,多くが成熟葉と異なる値を示すのである18,22,23)。また,これらは相対輝度に
>おいても大きく成熟葉とオーバラップする。このことから英国の John Mol l on の研究グループは,霊長類の3色型
>色覚は森林において, 背景となる成熟葉から,赤 - 緑値において成熟葉と異なるものを検出するために進化した
>という仮説を発表した22)。
> 霊長類3色型色覚の進化を促した適応的要因として,19世紀に提唱され一般には半ば定説となっているのは,濃緑の
>葉の背景からオレンジや赤色に熟した果実を検出することであった(「果実説」)1,16)。しかし,霊長類は熟しても
>赤くならない果実や熟していない果実もかなりの割合で摂取する点や,赤みが栄養価の指標として一定性に欠ける点,
>そして,特にアフリカで乾季に果実が欠乏する点が,果実説の問題点である6)。近年,柔らかくタンパク質と遊離アミノ
>酸に富み,乾季の果実欠乏期の非常食として機能する若葉こそが3色型進化の駆動力であるとする「若葉説」が提起
>されている6,12)。2色型には若葉と濃緑の成熟葉との色味の区別がつきにくいからである。しかしマーモセットなど
>の新世界ザルは若葉にあまり依存しておらず,また中南米はアフリカに比べて乾季の果実欠乏はそれほど深刻では
>なく,イチジクやヤシなどの隠蔽色系で季節性の低い果実も豊富であるため7),若葉説は霊長類全体での説明として
>は普遍性に欠ける点が問題である。これら採食面に注目した仮説の他に社会行動上のシグナルとしての皮膚色の微妙
>な変化の検知のためという「皮膚色説」も提起されている1,2,26)。しかし,赤みがかった性皮などの皮膚色は3色型
>色覚が登場した後にいくつかの系統で独立に進化したのであり,色覚進化の結果であって原因ではないという主張が
>ある8)。これら3つの説にはこのようにそれぞれに問題点があるが,Mol l onの仮説は特に視覚対象を限定せず,
>森林環境への適応という普遍性をもつ点で優れている。
> しかしこのような3色型色覚の予測される有利性が実際の野生での行動に本当に反映されているのかは別問題
>である。霊長類色覚の適応的意義を明らかにするには,自然状態の動物に対して行動観察を行い,色覚,視覚対象物の
>視認性,対象に対する行動の効率の関係を評価する必要がある。新世界ザルは色覚に高度な多型性を示す点で絶好の
>研究対象である(図3)。種内,それも同一交配集団中に色覚の違う個体がいれば,色覚の違いと採食や警戒などの行動
>の違いをより直接的に関連付けることが可能である。また, 新世界ザルは種によって食性をはじめ社会構造なども
>多様である。よって3色型色覚が2色型色覚に対しどのような点で有利なのか,また,2色型色覚の方が有利な点がある
>のかを,生態の異なる種間で比較検証することができ,3色型色覚の進化する生態学的条件を具体的に検討することが
>可能である。
> 我々はコスタリカのサンタロサ国立公園で6年前からカナダと英国の研究グループと国際共同研究プロジェクトを
>立ち上げ,野生のオマキザルとクモザルの群れを対象にこの問題に取り組んでいる。これまで得られた結果は意外な
>もので,果実採食という3色型色覚の有利性が予測できる行動において,果実と葉の赤 - 緑値のコントラストよりも
>相対輝度のコントラストの方がより有効なシグナルとして働き,3色型色覚と2色型色覚の間に採食効率の違いは
>みられなかった10)。さらに,3色型個体も2色型個体も葉に対する視覚コントラスト(赤 - 緑値,青 - 黄値及び相対
>輝度) の低い果実に対してより頻繁に臭いを嗅ぎ,それによって食べられる果実を選択していることがわかった9)。
>さらに一方,色カモフラージュに惑わされにくい点では2色型色覚の方が有利であることがヒトに対する心理物理実験に
>より示されていたが15),我々はチンパンジーとオマキザルでも同様であることを心理物理実験により示し19),さらに
>野生のオマキザルでも色カモフラージュした昆虫の採食において2色型個体の方が3色型個体より時間当たりの採食数
>が有意に高いことを示した14)。このように霊長類の3色型色覚の適応的意義については結論が出ていないのが現状な
>のである。これらの結果は3色型色覚が必ずしも有利とは限らないという,一般の通念を覆す興味深い成果ではあるが,
>なぜ3色型色覚が存在するのか,なぜ色覚多型が存続しているのかには答えていない。さらなる野生新世界ザルの野外
>観察と遺伝子の多様性の研究を通して我々霊長類に特有な3色型色覚進化の適応的意義を解明していきたい。
>
>
>5.おわりに
>
>狭鼻猿類との中で,ヒトに唯一色盲や色弱と呼ばれるいわゆる色覚異常が男性の約5%という比較的高い頻度で
>存在している。なぜだろう?人類の誇る文化・文明によって色覚異常が不利にならないように保護されている
>からだろうか?ヒトは色覚が重要な意味を持つと考えられる森林を離れ,石器を作り,狩猟採集生活を始めて,
>肉食に大きく依存するようになった特殊な霊長類である。狩猟においては獲物もヒトを襲う捕食者も
>カモフラージュされている場合が多いと予測でき,2色型色覚の有利性が発揮できるかもしれない。この状態は
>農耕が始まる約1万年前まで約200 万年も続いた。これらのこととヒトの色覚多様性の間に何の関係もないの
>だろうか?霊長類の3色型色覚の意味を知ることはヒトの色覚の意味を知ることでもあり,ヒト色覚多型の意味も
>そこから明らかにされていくかもしれない。魚類は色覚進化一般の研究の絶好のモデルであり,ヒト色覚の進化
>を考える上でも重要な比較対照となる。色覚進化の研究は80 年代にその光センサーである錐体オプシンの遺伝子
>が単離されて以来大きく発展した。分子レベルから生態レベルまで通して研究できるのが色覚研究のひとつの
>醍醐味でもある。今後もさらなる学融合により意外な真実が発見され続けるであろう。
(河村 正二 (2009) 錐体オプシン遺伝子と色覚の進化多様性:魚類と霊長類に注目して.比較生理生化学. 26: 110-116 .)
Morgan MJ, Adam A, Mollon JD. (1992).Dichromats detect colour-camouflaged objects that are not detected by trichromats. Proc Biol Sci. Jun 22;248(1323):291-5.
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