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─現在進行中の蘭ものの一部抜粋です─
部屋の中にはベッドの他は何もなかった。
調度品はもちろん、窓も壁もない。
それどころか天井も床もなかった。
その寝台の上で、毛利蘭は至福に包まれていた。
「蘭……」
「ああ、新一……」
白いシーツを軽く背中に乗せ、蘭の真っ白な肢体に影を作るようにして見下ろしているのは工藤新一だった。
新一はじっと愛しい少女を見つめている。
少女も見つめ返す。
そして彼の瞳に映る自分の姿を確認し、安堵感と幸福感に包まれていく。
少年の目が少女の顔から離れ、徐々に下へ下がっていく。
大きくつぶらな瞳、すっと通った鼻梁、控えめな唇、白く長い首筋、青い色気を湛えた清楚そのものの鎖骨。
そして年齢の割に大きく豊かな乳房。
そんな彼の視線が恥ずかしいのか、少女ははにかんだように言った。
「そんなに見ないで……恥ずかしいから……」
「恥ずかしいことなんてないよ。綺麗だ、蘭……」
「でも……あっ……」
思わず胸を隠そうとした腕を払いのけ、そのまま優しく乳房に手をあてる。
「んっ……あ……」
横たわった蘭の唇から密やかな、しかし甘く熱い吐息が漏れ出る。
新一は、その柔らかい肉塊の感触と形状を確かめるように、ゆっくりと揉んでいく。
蘭は心を震わせながら、恋人の愛撫に身を委ねていた。
夢にまで見た新一との抱擁、そして同衾。
蘭は今、自分の気持ちがとても素直になっていることを実感していた。
友人の鈴木園子にも遠山和葉にも、いつも新一との関係をからかわれていた。
そのたびに顔を真っ赤にしながらも否定してきた蘭だった。
なぜ今までつまらない意地を張って、彼を「恋人」と言わなかったのだろう。
ともに奥手で純情で、そのくせ意地っ張りだったふたりはなかなか素直になれず、どうしても親密な友人、幼なじみから脱皮することが出来なかった。
どちらかが今一歩、いや蘭の方が一歩踏み出していれば、関係は一挙に進んでいたはずなのだ。
だが、それも昔のことだ。
今の蘭は幸せの頂点にいた。
恋人の手が大事なところに伸びてきた。
「あっ! だめっ、いや!」
蘭が伸びてきた手を押さえると、新一は驚いたようにその腕を引っ込めた。
その顔には自己嫌悪に混じり、不思議そうな色も浮かんでいる。
彼は少女を気遣うように小声で聞いた。
「……だめかい?」
「ご、ごめんなさい、あたし、つい……。だめじゃないわ……」
それを聞いて新一はホッとしたように再び手を伸ばしてくる。
股間に溢れている熱い蜜に、男の割りに繊細な指がすっと触れてきた。
蘭は思わずビクッと痙攣した。
少年の指が徐々に力が入り、動きも大胆になっていく。
とはいえ、さすがにまだ不慣れなようで、動きがぎこちない。
そのつたなく幼い愛撫が焦れったかった。
なぜそう思うのか、蘭はわからなかった。
もう我慢できなくなったのか、媚肉への愛撫もそこそこに、新一は少し息を荒げて蘭に囁いた。
「いくよ、蘭」
「……」
真剣な新一の眼差しに、蘭は僅かに顔を背けて微かに頷いた。
その少女の髪を撫でながら新一が尋ねる。
「緊張してるのかな。正直、俺もなんだけど」
「……」
新一も童貞だからなのだろう。
確かに蘭も緊張はしていた。
しかし新一のそれとは決定的に違っているような気がした。
「あ……!」
堅く目をつむっていた蘭は、股間に熱いものを感じてびくりと反応した。
彼の男根が媚肉をまさぐるように動いている。
だがこれは愛撫という意味合いではあるまい。
どこに何があるのかわからないのだ。
猛るペニスをどこに挿入すればいいのか、直感的にわからなかったのだ。
それでも何とか入るらしい窪みを見つけると、熱い膣口にゆっくりと押し入れていく。
「ああ……っ……」
蘭の媚肉は意外なほどに難なく新一のペニスを迎え入れていく。
新一は顔を真っ赤にして蘭の中に押し入っていった。
そして全部を埋めきると、ホッとしたように蘭の身体に重なり、抱きしめた。
「新一……」
蘭は、とうとう愛しい男のものになったという満足感、充足感に浸っていた。
さっきまで感じていたそこはかとない不安感が薄らいでいく。
そこで彼の動きが止まった。
「……新一?」
「蘭」
新一の表情が硬い。
「蘭、おまえ……」
「……?」
「おまえ……、初めてじゃあ……なかったのか?」
「……!!」
新一も女を抱くのは初めてなのだから、女体について詳細な知識はないし、何より実体験がない。
しかし、女性が処女を喪う時は出血するとか、かなりの激痛を伴うらしいことくらいは知っている。
なのに蘭にはそれがないのだ。
希に出血のない女性もいるらしいが、処女膜を破られて、初めて膣へ男根が貫通した時に痛みのない女性はいない。
「どうなんだよ、蘭!」
「……」
何も言えなかった。
思い出した。
なぜ新一にそこはかとない罪悪感と申し訳なさを感じていたのか。
それまで大切に慈しんでいた身体は、粗暴な男どもの薄汚い獣欲の餌食とされていたのだった。
それも一度や二度ではない。
数えきれぬほどに貫かれ、身体の隅々まで開発されきっている。
情けないことに、蘭の肉体はその激しい愛撫と猛々しいペニスの虜となり、よがり狂わされ、何度となく絶頂を極めさせられたのだ。
美しかった肢体は、もう恋人に捧げるには汚れ過ぎていた。
「答えてくれ、蘭っ! どうなんだよ! おまえ……おまえ本当に他の男と……」
「ごめんなさいっ!!」
蘭は両手で顔を覆って絶叫していた。
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